兄弟星座の由来

北斗七星の物語はたくさんありますがそのうちのひとつ

 言い伝えによると、昔ある大きな山に七人の兄弟が住んでいた。父母は早くに世を去り、兄弟仲良く助け合い生活していた。彼らは山 稲を植えて生活の糧としていた。また山 稲を植える季節がやってきた。彼らは荒山を苦労して開墾して稲を植えようとして、ようやく山の頂上まで耕して来た時、そこに天にも届こうかという大きな楡の木があった。彼らは全力を振り絞りこれを切り倒した。しかし次の日山に行くと又この樹が生えていた。不思議に思いまた力を合わせ樹を切り倒し、日も沈んでから家路に着いた。しかしその次の日山に行くとまたまた樹が生えていた。彼らはまた樹を切り倒したが、今回は家に帰らず隠れて一体どうなっているのか見守ることにした。七兄弟は分散して林の中に隠れた。夕暮れになって、突然天上から白い光が射してきたかと思うと、天から大きな大きな天の豚が降りてきた。豚は彼らが樹を切り倒したところにやって来ると、口から白煙を吐きながら、唱え始めた。“樹や樹や、大きくなれ、大きくなって元どおりになれ。”言い終わるや切り倒された樹が大きくなり始めた。せっかく開墾したのに無駄になってしまった。その豚は楡の木に登るや天へ行ってしまった。

 

兄弟たちは開墾を無駄にできない、それには必ず天の豚を殺さねばと考えた。相談した結果、彼らは強力な大弓を作り豚が下りてきたら射殺すことにした。弓矢をこしらえると楡に樹の下に設置した。そしてまた力を合わせてその天楡樹を切り倒すと豚が下りてきたら矢を射るべく待つことにした。日が暮れるとあの豚がフーフーと下りてきた。正に口から白煙を噴出している時七兄弟の矢がヒューという音とともにあやまつことなく豚の大きな腹に当たった。豚は大きな叫び声を挙げるとあっという間に天へ逃げ帰った。七兄弟は急いでそれを追いかけ天上まで追って行った。天に着くと彼らは豚が玉皇大帝の豚小屋に逃げ込むのを見た。豚は間もなく死んでしまった。

 

彼らがどうしようと相談していると、玉帝は彼らの話し声に眼を覚まし訊ねた、“お前たちは何を騒いでいるのだ?”七兄弟は答えた、“玉帝さま、あなたの豚が人間界にやってきて私たちが苦労して耕した畑をめちゃめちゃにしたのです。玉帝は言った。”なんだって? 天の豚が天の法を犯しお前たちに射殺されたとしても、私には言うべきことはない。お前たちで始末すればよい。その肉を食っても良いが、一つだけ言っておくことがある。必ず綺麗に平らげるのだ、少しでも残してはならない。“七兄弟は豚を蒸したり、焼いたり、煮たりして食べた。食って食って食い尽くした。しかし思いがけず、七人が食い終わったときお椀いっぱいの豚肉のスープを撒いてしまい、ちょうど天楡の樹にかかってしまった。見る間に天までそびえていた楡の木はあっという間に縮んで、サトイモとジャガイモに変わってしまった。七兄弟は再び人間界に戻れなくなった。

 

玉帝の意向により天空で開墾をし、青い空を耕地にするようになった。晴れた夜北斗七星を見ることができるが、それは彼らが畑を耕す時の鋤が変わったものである。末の弟が月にお供として吸収されたが、これが月の傍にいつも小さな星が付き添っている理由である。彼ら兄弟が一致団結して懸命に田を耕すことから、老人たちはいつも北斗七星を指差し子供たちに言うのである。”お前たち見たかい?あの鋤に似た星座が七兄弟が田を耕す時に使った鋤なんだよ。“

中国の神話

四川春蘭 玉皇大帝

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