雲南の蘭

 今ひとつ蓮弁と春剣の違いがわかりにくい。大雪素は広葉蓮弁の中の銘名品かと思っていたが、
品種名だったのか。それも春剣とは。古い雑誌、文献ではほとんど蓮弁としている。雲南雪素は素心蘭?蓮弁蘭?それとも?山採りの朶朶香や蓮弁できわめて根の太いものがあるが、鉢植えすると意外と細い根を下ろすことがある。このこともわかりにくくしている一因かも。

雲南蘭花の分類
 雲南科技出版社より出版された 楊雲氏のてん蘭初監 によると雲南の蘭は次のように分類される。
春咲きの蘭
  1) 春蘭     1、朶朶香 2、双飛燕 3、豆弁緑
  2) 線葉春蘭  1、素心蘭 2、蓮弁蘭 3、紅朱絲 4、緑玉蘭 5、小雪蘭
  3) 春剣     1、騰沖軟剣 2、大雪素 3.通海春剣 4、奇弁紅春素

夏咲きの蘭
  尢磨@    1、緑蘭 2、送春
秋咲きの蘭
  建蘭     1、秋芝 2、四季蘭 3、竹葉青 4、秋素心 5、銀辺秋芝蘭 6、四季建蘭 7、朱            蘭(朱砂蘭)

 他に台蘭、兔耳蘭、硬葉蘭、墨蘭(報歳蘭)、虎頭蘭、寒蘭など二十数種がある。

 

(現在日本で割りに知られ受け入れられている蘭について詳しくみてみよう。)

1)春蘭


    一茎に一花咲くことからこの名で呼ばれる。春蘭は本来二花咲であったが一花が退化したものである。まれに必ず二花咲きするものもある。根は細く、枝分かれすることはない。葉は4〜5枚 で長さ25〜30cm、幅1cm、それ以上あるものを広葉朶朶香と称す。葉辺に鋸歯がある。花色、花形とも変化に富み芳香がある。

姜氏荷

かつて楊さんに勧
められたが花弁の
よれが気に入らず
購入せず

1.朶朶香 山蘭、草蘭とも。

2。双飛燕 双飛草ともいう。

 葉は4〜6枚、長さ20〜40cm、幅0.6〜1.2cmくらい。葉辺に細かい鋸歯。二花咲きで芳香あり。その色から紅双喜、黄飛燕、緑飛燕などといわれる。

3。豆弁緑 

 葉は4〜5枚、長さ15〜30cm。半垂れで質感はやや粗い。葉辺に鋸歯のあるものもある。ほとんど一花咲きであるが二花咲くものもある。一般に香りはないが、時に芳香のあるものもあり香豆弁という。葉の離脱層(節、付け)がない。これをもって朶朶香と区別している。と言われるが確かかどうかわからない。

2)線葉春蘭 多花春蘭ともいう。

1。素心蘭 小素心、小雪素ともいう。

小雪素

 葉は普通7枚だが8〜10枚のものもある。長さ30〜50cm幅0.5〜0.7cm、鋸歯あり。  根は太くたくましく分岐しない。花弁は澄んだ白色で緑の筋が入る。
 素心蘭は特に耐寒性がありー1〜ー5度でも露地栽培できる。大株になりやすく、小割すると花が咲きにくくなり繁殖にも影響する。

2.蓮弁蘭

広葉蓮弁はたくさん紹介して
いるので省略

細葉蓮弁

銘品 太白素

 細葉春蘭の変種で、花形が蓮の花に似ているところからこの名がつけられた。葉は5〜7枚で長さ30〜70cm、幅0.5〜1.8cm。鋸歯がある。広葉、細葉の二手があり細葉では維西の太白素が有名。

3.紅朱絲

 葉姿はやや小ぶりで20〜30cm、幅0.5〜0.7cm。小さな花が5〜7輪咲き、蓮弁に似てピンクで包皮に紫色の筋が入る。このため紅朱絲と呼ばれる。

4.緑玉蘭

 線葉春蘭の変異種で、葉は5〜6枚、長さ30〜57cm、幅0.5〜0.7cm。鋸歯あり。花は1〜3、多いもので5花。舌にU字状の紫紅紋がある。花期は2〜3月とやや遅い。

5.小雪蘭 落血、白玉雪とも言われる。

黄花小雪蘭


    線葉春蘭の変異種。葉数は5〜7枚、25〜55cm、幅0.6〜1cm。鋸歯あり。

3)春剣 草剣、剣宸ニもいう。

葉は5〜7枚、25〜110cm、幅1.1〜2cm、葉面は光沢があり葉脈ははっきりしている。葉辺 に鋸歯がある。葉が直立し剣状を呈する。一茎に3〜7花着け芳香がある。花色は白、緑、黄緑  、ピンクなど。花期は1〜3月。強い芳香がある。長い栽培歴史がある。
 これに比べ四川春剣は葉面が黄緑で光沢がある。やや垂れ葉で作りこむと小型化し30〜40 cmとなる。香りは淡く優雅である。

1.騰沖軟剣

 葉は3〜4枚で黄緑、光沢があり5条のはっきりした葉脈がある。垂れ葉で弓状を呈し、葉辺に鋸歯がある。長さ34〜50cm、幅1.2〜1.7cm。3〜6花着け黄緑、荷弁、舌に紫紅色の斑点がある。花期は9〜10月。
 この種の中に短葉春剣、草剣があり、これらは葉が硬く直立するが、先端がやや湾曲し、葉面にわずかに光沢がある。葉辺に鋸歯。花は2〜5、花期は1〜3月。芳香があり色は緑、黄緑が多い。まれに紫紅色。

2.大雪素 一般に大素心、元旦蘭と呼ばれる。

 すでに数百年の栽培歴史があり、5〜6の栽培変種がある。原産地は雲南西部。花形などが酷似しているため習慣的に大雪素と元旦蘭を同一種としているが、両者に葉形上大きな違いがある。大雪素のほうが葉幅が広くやや短い。葉質も大雪素のほうが 厚く硬く、バルブは大雪素のほうが小さい。根は太くたくましく、分岐しない。葉は垂れ葉で厚く、触ると硬いが全体に優雅である。長さ25〜50cm、幅1〜1.5cm、粗い鋸歯あり。1〜2月開花し、葉上に3〜4花咲く。花は乳白色で芳香あり。
 1987年東京第12回蘭花博覧会において銀賞を獲得し、日本でも知られるようになった。大理、麗江、保山などで栽培されているが繁殖率が低いため流通量は少ない。最近野生原種が見つかり愛蘭家の期待を集めている。

あまりに有名な蘭であるが分類上諸説があるようだ。広葉蓮弁素心とする説が良く見られる。この本も掲載してある写真には蓮弁蘭と書いてある。

3.通海春剣 長葉春剣ともいう。

 葉は4〜7枚、革質、深緑、長さ40〜70cmくらい、中に110cmに達するものもある。幅1.8〜2cm、葉は直立し葉先は鋭い剣のようである。また葉質は硬く粗い鋸歯がある。花は芳香がある。

 

4.奇弁紅春素 俗に七弁紅春素という。

 根は太くやや短めで丸い。葉は4〜5枚、35〜40cm、幅0.5〜1cm。半立ち葉でV字状を呈する。新葉は草緑色で、一年たって深緑となる。また春、秋2回新葉をくりだす。花は2〜5位、淡い紫紅色で咲き始め、後紅色となる。花期は20日くらいで普通香りはない。また淡い黄色や白色のものもあり香りのあるものもある。さらに十弁のものがあり十弁紅春素と呼ばれる。

4)尢磨@別名 九節蘭、九子蘭、一茎九花、夏蘭、赤箭

 雲南では俗に火焼蘭といい、山火事で焼けた土地に生え、葉色が煙で燻ったように見え、葉の先端や中部に焦げたような後があることからこの名が付いた。しかし山火事にあっていないところにも生えている。葉は5〜6枚、まれに8枚のものもある、長さ50〜100cm、幅0.5〜1.5cm。三本の透明な葉脈が突起し、葉辺に細かい鋸歯がある。根は長くたくましく30cmに達するものもある。灰色で分岐しない。4〜5月に開花し、秋に開花するものもある。花茎は40〜60cmに達し7〜13花咲き花蜜をつける。この蘭は葉の基部が弱く折れやすい。しかし葉芽の発芽力が強く強健である。 また耐乾性に優れ、水のやりすぎに注意が必要である。他の蘭より鉢に馴染むのに時間がかかり  、山採りしたとき花が咲いても次の年花が付かないことが多い。乾燥や陽光に強いのであまり世話を焼かずほったらかしにしたほうが良いかも。

1.緑蘭

 雲南西部、西北、および西南部の海抜2000mくらいの広葉樹林に分布している。栽培歴史は古い。花全体が緑でよい香りがあるため緑蘭と呼ばれる。よく見られる品種に、緑杆緑花、紫杆緑花、大緑杆、軟披紫杆緑、緑素などなど。このうち軟披紫杆緑、緑素が尊ばれるが数が少ない。根は太く分岐するものもある。3〜5月および8〜9月新芽を吹き5〜14枚、成長すると6〜7枚となる。長さ27〜67cm、幅1.6〜1.8cm、葉面は光沢があり翠緑色、葉脈は黒緑で透明感がある。葉裏に三本の葉脈が突出し葉の先端は狭くなり鋭い。緑蘭は新葉が一年成長した後、次の年または三年目に葉の中心部から更に新葉を繰り出しより充実した株となり株全体の寿命も増す。このためことのほか好まれる。雲南にはいくつかこのような蘭がある。
 葉脇やバルブから花茎が上がり12〜1月に開花する。3〜5花着ける。花期は40日くらいであるが土地によっては10月〜翌年4月までと半年に及ぶこともある。このため所によっては寒緑蘭、春緑蘭、送春緑蘭などとわけている。
2.送春
 根はやや細く丸くまれに分岐する。葉は6〜8枚、長さ43〜72cm、幅1.2cm、葉面に光沢があり緑色で葉先のほうは鋸歯があるが基部にはない。3〜4月に開花し、5〜7花着けほとんどが黄緑、葉姿、特性ともに緑蘭に良く似る。

5) 建蘭 別名 秋蘭、秋
    (1)建蘭 別名秋芝
    (2)夏宦@別名 四季蘭
    (3)竹葉青
    (4)秋素蘭
    (5)銀辺秋芝蘭
    (6)塩津建蘭
    (7)朱蘭

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