組織培養についてある技術者の意見
雲南蘭花網より
蘭友の心配を除くために
私は仕事の関係で、97年から組織培養技術に取り組んできた。主に石斛(蘭科に属する
)であるが、当時雲南では初めてのことだった。始めた頃、組織培養した苗は実験室ではとて
も成長が速いが鉢に移すと活着率が低く10〜15%位だった。後に技術の向上とともに80
〜98%になり組織培養は成功したといえ、石斛の大規模増殖が可能になった。雲南の組織
培養技術は今世紀初頭急速な発展を遂げ、主に農業の面で特に花卉組織培養は洋蘭の大
がかりな生産を可能にし、雲南の花卉(洋蘭)の大規模生産を実現した。将来においては組
織培養はあらゆる植物(もちろん蘭も含まれる)の無性繁殖を可能にするだろう。四川など一
部の地区では、大量の蘭(例えば隆昌素、西蜀道光)の組織培養苗が出回りそれはもう我々
の生活の中に入ってきていると言える。
現在愛蘭家の最大の関心事は組織培養苗が蘭花産業に与える影響であろう。私は敢え
て皆さんに影響はないと言おう。先ず、組織培養苗は実験室を出て花が咲く(蓮弁を例にとる
と)まで早くても8年を要し、この期間巨大な投資が必要であり、それに培養苗には致命的な
弱点がある。1)苗は大きく育たず、もともとの1/4の高さにしかならない。2)花が小さくも
との1/3にしかならない。3)基本的に香がないかもとの香と違ってくる(蘭の香は組織培養で
はその性質を組み込めない)。4)組織培養には大きな元手が必要である。これら四つの欠
点から考えて組織培養は一般の花卉に有効であって高級な花卉には向かない。以上のこと
から自然の苗と培養苗との大きな違いが分るだろう。あたかも野生菌と人工菌の違いのよう
なものである。今後市場に同一品種の自然苗と培養苗が出てくるかもしれない。値段は当然
違うだろうし、100元の大雪素を買っても構わないし、1000元の大雪素を買っても構わな
い。科学技術と市場の需要の結果からみると、組織培養苗は自然の苗になんら影響を与える
ことはないということが上述のことから分ってもらえるものと思う。
組織培養技術をさらに向上させ、それにかかる元手の比率を大幅に下げることにより蘭
の花がどこの家でも楽しめるようになるだろう。人間の求めるものは低いところから高いとこ
ろへ向かうものである。ある人が安い培養苗の蘭を好きになるということはとりもなおさず自
然の蘭を好きになると言うことで、自然の蘭が好きになると言うことは又一人蘭友が増えると
いうことだ。このことから、私の考えでは培養苗と自然の苗はそれぞれ別々に発展しお互い
に良い影響を与え合いともに向上するだろう。
苗、花ともに数分の一にしかならないということは、メリクローン苗をチャボとして売る輩がい
るかも知れない
今では店先に普通に並べてある。
何十年か前、日本でもあれこれ言われたものだが。。
中国における蘭のバブルが弾けるのはいつになるだろう。。
技術の向上により原生種と同じ苗が大量生産されるようになったときか、またはそれ以前か。
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