仏と人 蘭を語る

次のような投稿があった。

深夜お寺に人と仏様が。仏は座り人は立っている。

人: 崇高な仏様、我が家には春蘭の緑雲がございます。でも私は今建蘭の君荷に夢中です。
   
   残念なことに今の私にはお金がありません。一体どうしたらよいのでしょうか。

仏: お前は今君荷のほうが間違いなく好きだと言えるか?

人: はい。

仏: なら緑雲を売ってしまい、それから君荷を買ってくればよろしい。

人: でも私は緑雲もとても好きです、そんなことは惜しくてできません。

仏: 惜しいも惜しくないもあるものか。お前が今最もすきなのは緑雲ではなく君荷なのだから、   
   お前がそうするのは正しいことだ。

人: でも、でも。。

仏: お前の目の前の香炉の中の3本の蝋燭のうちどれが最も明るいと思うか。

人: 私には分りません。皆同じ明るさに見えますが。

仏: この3本の蝋燭を3鉢の蘭だと思ってごらん。その中の一本がお前が今もっている緑雲で、

   もう一本は最近好きになった君荷で、最後の一本は多分将来出てくるであろう別の蘭だと

   しよう。お前には3本の蝋燭のうちどれが最も明るいか分らないばかりか、今一番好きな

   蘭がどれかも分らない。それで将来もっとよい蘭が出てこないといいきれるのか?

人: 私は、私は。。

仏: お前は蝋燭を手に取り目の前で、どれが最も明るいか注意深く見てごらん。

人: 私にはやはりどれが最も明るいか分りません。

仏: 実際お前が今手に取った蝋燭を君荷に例えると、いわゆるそれを愛する気持ちが心に湧   
   きそれを好きだと思って注意深くそれを見ると、それが最もよいと思えるのだ。でもそれを   
   元の所に戻した途端またどれが最も明るいか分らなくなるのだよ。無数の蘭の世に名品

   は尽きることなくでてくることだろう。緑雲や君荷で終わりと言うことなどあるわけが無い。


人: ああ、分りました。あなたは緑雲を売ってしまえと言っているのではなく、私を導いてくださ   
   っているのですね。

仏: 分ったのならもうよい、行きなさい。

人: 私は今どうすべきかよく分りました。帰って自分の蘭を大切にします。

仏: 南無阿弥陀仏、善いかな、善いかな。。

緑雲

君荷

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