---

梅弁
蘭�寶ｬ史によると
１９２１年山採り新種。
分巣観音兜捧心、如意硬舌、三弁長脚円頭、緊辺、厚肉
飛肩、色は澄んだ緑。
杭州の戚子剛が愛倍。
とある。
白黒写真が一枚。

蘭�寶ｬ史、沈渊如父子《蘭花》、《乃安居芸蘭筆譚》の三部の解説によると
１、三弁長脚円頭，緊辺、厚肉。
２、分巣観音兜
３、如意硬舌
４、蘭�寶ｬ史と、乃安居芸蘭筆譚では、飛肩、浄緑
とある。以上の４点が発揚梅の基本的な特徴といえるだろう。
蘭�寶ｬ史と蘭花にそれぞれ白黒写真が１枚づつあるがよくこれらの特徴に合致する。

これは春蘭譜にある写真だが、解説に如意舌とあるだけで硬の字を省いている。それにしても如意舌は後ろに巻かないはずだがこの写真では巻いている。

紹興蘭文化や春蘭譜ではこの写真を用いているが間違いでは？

と疑問を投げかけている。

《中国蘭芸三百問》ではどのように述べているだろうか。
“春蘭‘発揚梅’1921年杭州戚子剛選育。1935年日本へ流出。
葉姿中垂,葉質厚硬,葉溝は‘V’形を呈し葉先は長く尖り、葉色は濃緑、葉性は‘汪字’に似ている。やや湾曲して垂れる。
新芽深紫色。赤紅の花苞、葉先は暗緑、,子房苞衣深緑色。外三弁長脚円頭,弁端緊辺,弁の付け根はやや反る、半硬捧,捧心の先端に三角形の黄白頭を表し、,花色黄緑。一字肩,劉海舌で垂れ,紅点がひとつ元宝形を呈する。紅色は鮮やか。赤紫色花梗短く訳８ｃｍ。流通量は少ない。写真は残っていない。
《中国蘭芸三百問》の中の発揚梅は明らかに《蘭�寶ｬ史》や沈渊如父子《蘭花》、《乃安居芸蘭筆譚》の記述と違う。だが《紹興蘭文化》、《春蘭譜》に載っている写真と似ているところがある。しかし異なるところもまた多い。例えば,花茎の色、舌上の紅点の形状等。云々云々。
以下いくつかの文献での異なる記載を紹介してある。

それでは何が原因で初揚梅の花にこのように大きな違いがあるのか？舌についてみると硬如意舌、如意舌、劉海舌、大円舌などがあるが、栽培の仕方に違いがあったとしても起こりえないことである。私が思うにその原因は多分日本で起きた可能性が大である。
《中国蘭芸三百問》に１９３５年日本へ伝わったとある。
１９３７年の蘭華譜、１９７９年の�尢末ﾁ鑑、１９９２年の中国春蘭銘鑑などにこの蘭の記載がある。九十年代発揚梅が中国に里帰りしてきた。蘭友達は栽培してみて昔の発揚梅と違うことに気づいた。このことが発揚梅についてのその後の記述に混乱をもたらした。

多分、沈淵如父子の《蘭花》と蘭�寶ｬ史の記載が同じことであることから、これが真品の発揚梅であろう。

以上山東蘭花網より

最近発揚梅として紹介されたもの。いずれも舌が巻かず鮮やかな紅点がある。

以下山東蘭花網による

分巣　（実際の文字が表記できないので意味が同じ巣の字を当てている。）
捧心の二片の先端が離れていて付け根は主副三弁の付け根で集まり整った形を呈する。

これは紅点が見えない