伝統中国春蘭について2

 蘭華譜にある88種のなかでどのくらいの蘭が現在も流通しているのだろうか。またそれ以外にはどんな蘭が入ってきているのだろうか。易蘭網の記述によると

 1966年に発行された日本東洋蘭長野県協会の 東洋蘭花物銘鑑 によると、
緑雲、西神梅、四喜蝶、楊氏素、余胡蝶、蕊蝶、素蝶、翠盖、富水仙、舞蝶、円梅、笑蝶、簪蝶、宋梅、大富貴、汪字、竜字、朱春酔、素大富貴、天童素、老十円の計21種。

 1967年前後の中国春蘭の価格表によると上記21種以外に、
笑春、秦梅、天章梅、逸品、余姚第一梅、万字、老代梅、吉字、清河梅、賀神梅、緑英、天興梅、西湖梅、翠文、春元梅、小打梅、天緑梅、桂円梅、元吉梅、汪笑春、湖州第一梅、方字、青銭梅、湯梅、翠桃、発揚梅、冠姚梅、えん香、瑞梅、鶴市、無双梅、冠春、武林第一梅、大魁荷、憲荷、寰球荷鼎、翠一品、宜春仙、春一品、養春仙、長字、武林仙、嘉隆、姚品、後十円、春上仙、蔡仙素、蔡梅素、蕭山蔡梅、玉梅素、老文団素、張荷素、如意素、同荷素、翠荷素、魁荷素、白宋素、宋荷素、春荷素、酒氏素、王氏素、月佩素の計62種。総合計83種。

 1973年発行された 中国春蘭銘鑑 によると日本東洋蘭協会が認めた新出中国春蘭は春程梅、軍旗、月下素、黄衣仙、紅露峰、天司晃(香)、虞美人の計7種。ここまでで総計90種。

 1979年発行された 尢末チ鑑 によると日本東洋蘭協会が新たに認定した中国春蘭は、珍蝶、紅竜字、紫雲嶺の計3種。ここまで総計93種。

 1992年日本東洋蘭協会発行の 中国春蘭銘鑑 によると新たに、端秀荷,雪蓮、大富貴素心、鶴裳素、拱宸大荷、富岡素、大富貴虎、竜泉素、丙氏素、紫雲、紫噴泉、翠雲、紅梅荷、白縞寰球荷鼎、黄縞宋梅、白縞余胡蝶の計16種。総計109種。(合計を106種と間違えている)この銘鑑にはさらに呉鳳などの台湾春蘭、四川金鶏黄、銀杆素、隆昌素、雲南雪素、大雪素などが収められている。

 平見和士氏の 春蘭名品集 には緑茎翠桃1点、 春蘭銘品写真集 に中玉濤、紅蕊蝶、老十円覆輪、老十円縞、始皇帝の計5点。
 東洋蘭の美 に渚素荷、九章梅、汪章尚、富華梅、葉梅の5点
1973年台湾の 尢鱒齒S に芳苑香1点。日本から買い戻されたものの中にさらに翠英梅、大富荷の2点。小計14点
全合計123種。(間違えて120種としている)

 これら123種が中国春蘭名品の大体の数であろう。しかし実際に日本で保存されてきたものはこれだけにはとどまらない。数年前迎春梅という蘭が帰ってきたが、この蘭は中国内の書物には記載されていない。1970年再版された黒崎陽人氏の 東洋蘭 の中の中国春蘭のところにこの迎春梅についての記述がある。しかし価格は載っていない。1973年台湾の薫新堂の 尢鱒齒W に迎春梅の白黒写真が載っているが残念ながら写真が小さく不鮮明でよく分からない。
云々、云々とある。

以上で中国春蘭名品の概要はつかめたが実際に現存している蘭は大体100種前後か?

個別の情報はまた後ほど。

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